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2008年2月 4日 (月)

『すぐれた組織の意思決定』

印南一路/中央公論新社/1995円

       

  すぐれた組織の意思決定―組織をいかす戦略と政策

        

すぐれた意思決定をするには

世界モデルを改善する……意思決定者がどれほど現実の本質を捉えた「よい」モデルをもっているかがポイントになる。

好みに忠実な意思決定をする。

目的にそった意思決定をする。

すぐれた選択肢をつくる

(1)もっとも重要なことは、選択肢は「つくる」ものであるということである。

(2)次に、重要なことは、選択肢は「複数」つくるということである。

(3)第三番目は、選択肢をつくるさいの限界は、客観的な情勢でなく、われわれの本質的問題把握の力や想像力にもあるということを知ることである。

⇒想像できないものは創造できないのである。

(4)簡単に手に入る選択肢(解決策)を受け入れ、選択肢のほうから問題を定義していないかチェックすることである。

(5)プロセスに留意した意思決定をする。

エントラップメントの原因

見えにくいコスト……便益のほうは明確に見えるが、損失のほうは実感しにくいものがある。

サンクコスト理論……すでに投資した時間、エネルギー、金銭など、回復不可能なコストは「沈んでしまった(sunk)コスト」なので、現在ないし将来の意思決定には考慮に入れるべきでないというものである。

損失に関してはリスクを取りやすい(フレーミング効果)……人間は損失フレームでは、よりリスクを取る方向で判断する。

願望思考……予測判断と自分の選好が混同されてしまう現象である。

ひとつの判断が次の判断を拘束する……結果を否定的に捉える場合にコミットを継続しやすい。

組織的社会的理由……無能と言われるよりは、コミットし続けることによって、自己の面子を保つことを選ぶ場合もある。

競争の不合理性。

変容メカニズム

一般・特殊進化による漸進的変容。

組織診断による洞察を通じた自律的変容。

組織内の文化的ハイブリッド者の昇進による変容……具体的には、組織内で新しい環境に適した文化をもっていると思われる人物を昇進させ、組織文化全体を少しずつ変容させていく。内部昇進者であるため、「やり方は好きじゃないけど、少なくとも彼(彼女)は我われの一員である」という形で、内部の抵抗を吸収することができる。

特定の下位文化者の昇進による変容。

組織開発プロジェクトと並行学習構造の創造による変容。

技術的誘因による文化の解凍と変容。

外部人材の投入による変容。

スキャンダルと神話の崩壊による解凍。

強制的方法による変容。

方向転換による変容。

組織の破壊と再生。

組織衰退のメカニズム

過剰拡張戦略(overextension)……「衝動的な運営をする企業」へと転落するケースである。

意思決定の休眠。

過度の分権化による不統合(disintegration)……「指揮に欠けた巨大企業」に移行するケースである。

【組織変革の障害と対策】

変革の必要性を認識できない……「ゆでガエル」シンドローム。

⇒カエルは熱湯の入った桶に入れられると、死にたくないから、桶から飛び出してしまう。しかし、水の入った桶に入れられ、それをストーブにかけてゆっくりと温めてやる。そうするとカエルはいつの間にか、ゆでられて死んでしまう。(ペインの寓話)

【コンフリクト・マネジメント】

実際にはコンフリクトは組織慣性を打ちこわすという意味で組織変革の源泉となる。逆にいうと、環境変化に組織が適応しようとしているから、コンフリクトが生じるともいえる。

⇒コンフリクトが生じると、組織の各層のマネジャーは、自分たちの世界観(組織の真理モデル)を見直したり、新しい解決方法を考えざるをえなくなる。

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